畑の中にあるもの

先の山口の水車小屋は、町から外れるがメジャーなスポット。
連休時はひっきりなしに訪れる人がいて、こんなに人気があったのかと今更ながら思った。

その直ぐ近くに、知る人ぞ知るこれまた有名なスポットがある。
観光パンフレットには載っていないが、「遠野物語」ではよく知られている話で登場する場所である。
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遠野物語十八」は家の盛衰を語った話で、昔この集落にあった大きな家にはザシキワラシが住み着いていた・・・ある日、村人が橋の袂で見知らぬ二人の女の子を見かけて声を掛けたところ、山口の孫左衛門の所から来て何処何処に行くところだと答えた。
孫左衛門も世も末だ、と思っていたところに悲劇が起こる。
間もなく、その家の主従はキノコの毒に当たってしまい、一人の女の子を残して死に絶えた。


ここが、嘗て山口孫左衛門の家があった跡だという。
そんな場所が今も残っていると聞けば、物語に興味がある人は少なからず関心を持つことだろう。
但し、何らかの表示があるでもなし、「遠野物語」に関する幾つかの書物の中から拾ったり、その場所に詳しい人に訊ねたりしない限りはそうそう分かるものでもない処である。
そんな訳で、偶々その筋の本でここの写真を目にして少々気にはなっていた。

・・・山口界隈を暫く散策していたものだから、(ついでに)見つかればいいかとばかりに「孫左衛門宅跡」探しをしてみようかと思い立った。
漠然と「あの辺だろう」という頼りない情報、そのものの写真はしっかり焼きついていたので、己のイメージのみが最も確かなものだったのかも。

又しても、誰かに訊くともなく「どーぶつ的勘(笑)」を頼りに探してみようと試みる。
そういえば、この冬それらしきものを発見した・・・・と思っていたが、後で「大外れだと」分かった。
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田の畦道を歩いてみる。
なかなかお目にかかれず、見当違いの場所をうろうろして「帰ろうかな」と思って引き返した時、「それ」は目に飛び込んできた。
二度目の正直・・・・
丁度観光客が多かった時期なので、既に先客があったかのような畑の中の足跡(一番目の画像)・・・・

まだ均している状態だったとはいえ、そこは「人様の畑」
踏み入るのは遠慮し、遠くからのズームでヨシとした。
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畑の真ん中に残る石塊れは作業の邪魔になる筈だが、ここもまた『中沢の荒神様』のように「決して触れることなく」残している。
凄いことだ。
何処かにどかせばいいものを、畑の持ち主は敢えてそれらを避け障害物などとは思うことなく淡々と農作業をしているのだろう。

これは近くにあった石碑群。
墓石も含まれていたようなので、遠望のみ載せます。
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雪に埋もれていたとはいえ、ちょっと見当違い。
道路沿いにあるので、「曰くありげな石くれ」というだけで安易に「ソレだ!」と決め付けてしまった。
本物はかなり・・・・分かりにくいうえに足を踏み入れるにはちょっと・・・な場所でした。
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by tamachi69 | 2006-05-25 00:10 | マイナーな名所
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